2005年11月12日
ウキフカセとの出会い
私がウキフカセ釣りをするようになってから今年で11年になる。それまでは純粋な「庄内釣り」を行っていた。
始めるようになったのは、小岩川「田尻岩」でのある出来事がきっかけだった。11年前、この年の秋磯は、黒鯛の渡りが入った年で、庄内磯は大賑わいだった。この年の11月末に、田尻岩に釣りをしにきたところ、既に3人ぐらいポツポツと立っている。
私はその、右隣で庄内釣りをしながら、その3人の内の一人が妙に気になった。簡単に言うとカッコ良かった。如何にも釣り師という姿、それも現代風の。そう言えば宮城ナンバーの車が止まっていたので「他県の人か~」と思いながら、チラチラと見ていたが、もう一つ気になる点があった。釣り竿と仕掛けである。竿は外通しだった。それに道糸には楕円型のウキが付いている。
「庄内釣り」しか知らない私にとって、それはそれは興味深いものだった。そうこうしていると、その人の竿が大きくしなり、1尺2,3寸の黒鯛が掛かった。「やるもんだの~」そう思っていると、今度はその人はバケツに入った何やら茶色いものを、黒い柄杓でパッパっと撒いている。いわゆる撒き餌なのだが、当時私は撒き餌も使わなかったし、ましてや、人工配合の撒き餌がある事すら知らなかった。10分もたたない内にその人に2枚目がヒット。またヒット。立て続けに3枚釣り上げたのである。
私が何か言いたそうに見ていた為だろうか、その人が「撒き餌を撒かないと駄目だよ。」と一言。結局、私には1枚も掛からず悔しさを胸に家に帰ってから「果たして撒き餌だけの違いだったのだろうか?」と考えたが、やはり根本的な仕掛けの違いなのだろうと考え、
「よし、外通しを買おう!ウキはどんなだっけ?」
と直ぐさま釣具店に走ったのである。
中通しではポイントに限界があるが、外通しでウキを付ければ遠投が出来る。確かに釣れる可能性は高い。今になれば、実はウキフカセの利点はそれだけではないのだが、そのときはただ遠くに飛ばせればいいやという単純な発想だった。だからウキも今では殆ど使わない、2号という超ビッグな円錐ウキを買ったのである。竿は半分カーボンの7000円位の一応黒鯛用の竿。
翌週、買ったばかりの竿と、本屋で立ち読みで覚えた円錐ウキの仕掛けで、再度田尻岩に出かけた。撒き餌用のオキアミも買ったが、「チヌパワー」等の人工配合の撒き餌までは、当時の私には高級すぎて手が出ず、山から取ってきた赤土を代用した。
今では考えられない話である。にわか仕込みのサルまねウキフカセだったが、釣れる釣れる!その日なんと5枚しかもイナダ1本のおまけ付き。釣れる年だったとは言え、その釣果に自分でも興奮したのを覚えている。
この日以来、色々なウキを試すようになり、「遠矢ウキ」のような自立式棒ウキや、水中ウキも使うようになり、現在に至っている。
ただ最近、釣具店に売られている各釣りプロブランドのウキが、庄内の磯に果たしてマッチしているのか疑問に思うようになった。
この事に関しては次回、記述する事にする。
(97/12 「今月の独り言」より)
始めるようになったのは、小岩川「田尻岩」でのある出来事がきっかけだった。11年前、この年の秋磯は、黒鯛の渡りが入った年で、庄内磯は大賑わいだった。この年の11月末に、田尻岩に釣りをしにきたところ、既に3人ぐらいポツポツと立っている。
私はその、右隣で庄内釣りをしながら、その3人の内の一人が妙に気になった。簡単に言うとカッコ良かった。如何にも釣り師という姿、それも現代風の。そう言えば宮城ナンバーの車が止まっていたので「他県の人か~」と思いながら、チラチラと見ていたが、もう一つ気になる点があった。釣り竿と仕掛けである。竿は外通しだった。それに道糸には楕円型のウキが付いている。
「庄内釣り」しか知らない私にとって、それはそれは興味深いものだった。そうこうしていると、その人の竿が大きくしなり、1尺2,3寸の黒鯛が掛かった。「やるもんだの~」そう思っていると、今度はその人はバケツに入った何やら茶色いものを、黒い柄杓でパッパっと撒いている。いわゆる撒き餌なのだが、当時私は撒き餌も使わなかったし、ましてや、人工配合の撒き餌がある事すら知らなかった。10分もたたない内にその人に2枚目がヒット。またヒット。立て続けに3枚釣り上げたのである。
私が何か言いたそうに見ていた為だろうか、その人が「撒き餌を撒かないと駄目だよ。」と一言。結局、私には1枚も掛からず悔しさを胸に家に帰ってから「果たして撒き餌だけの違いだったのだろうか?」と考えたが、やはり根本的な仕掛けの違いなのだろうと考え、
「よし、外通しを買おう!ウキはどんなだっけ?」
と直ぐさま釣具店に走ったのである。
中通しではポイントに限界があるが、外通しでウキを付ければ遠投が出来る。確かに釣れる可能性は高い。今になれば、実はウキフカセの利点はそれだけではないのだが、そのときはただ遠くに飛ばせればいいやという単純な発想だった。だからウキも今では殆ど使わない、2号という超ビッグな円錐ウキを買ったのである。竿は半分カーボンの7000円位の一応黒鯛用の竿。
翌週、買ったばかりの竿と、本屋で立ち読みで覚えた円錐ウキの仕掛けで、再度田尻岩に出かけた。撒き餌用のオキアミも買ったが、「チヌパワー」等の人工配合の撒き餌までは、当時の私には高級すぎて手が出ず、山から取ってきた赤土を代用した。
今では考えられない話である。にわか仕込みのサルまねウキフカセだったが、釣れる釣れる!その日なんと5枚しかもイナダ1本のおまけ付き。釣れる年だったとは言え、その釣果に自分でも興奮したのを覚えている。
この日以来、色々なウキを試すようになり、「遠矢ウキ」のような自立式棒ウキや、水中ウキも使うようになり、現在に至っている。
ただ最近、釣具店に売られている各釣りプロブランドのウキが、庄内の磯に果たしてマッチしているのか疑問に思うようになった。
この事に関しては次回、記述する事にする。
(97/12 「今月の独り言」より)
Posted by 黒研 at 00:00│Comments(0)
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