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2005年10月13日

奈っちゃん釣り

釣りに生きがいを感じている私は、毎週のように出かけて行く。
しかしながら土曜日に妻が仕事の時はそうはいかない。
そう娘と一緒なのだ。絶好の日和で、どうしても我慢が出来ず、娘を連れて釣りに行ってしまったのが、まだ二歳のころ。もちろん、危険な磯場ではなく防波堤にだが、まだ幼い為、見学だけの退屈な時間だったに違いない。毎年それが繰り返され、娘も大きくなって、竿もしっかりと握れるようになった。

年長組の奈っちゃん」は、見ているだけでは当然、気持ちは治まらず、「奈っちゃんも釣る!」となる。
誰にでも釣れる完璧な仕掛けを施した六尺竿を渡す。餌の付け方も一応教える。投入開始・・・

 ビギナーに共通して言えるのが、見える魚を釣ろうとする。もちろん娘も例外ではない。
アジ子やクロコ(メジナの幼魚)が沢山泳いでいる所に行っては、竿を出す。しかし、アタリはあるものの、合わせのタイミングが分からない為、餌ばかり取られてしまう。見かねた私は、娘の手を取り、
「ほら!ググッって来たら竿上げれ・・・」と教える。穂先にアタリがあるたびに合わせるように竿を上げる娘に、最初の魚が釣れたのは、教えてから餌を付け替える事5回目の時。アジ子だった。要領が大分、分かったのだろうか、野生の勘なのだろうか、竿を上げるタイミングに微妙に変化が現れる。最初は、アタリがあると、ただ上げていたのだが、餌が見えなくなったら上げるようになってきた。つまり魚が餌を咥えるまで「待つ」ようになったのである。

それから十分位たったころだろうか、後ろに止めてあった車に食料を取りに行く途中で振り返り、娘を見ると、竿が大きくしなっている。「あん!もしかして・・・」次の瞬間、銀色の魚が防波堤の上を飛び跳ねる。
釣った魚はシノコダイ(黒鯛の幼魚)だった。
「キャッキャ!」とはしゃぐ娘に、釣り師の素質を感じる。それからと言うもの、偶々同席していた釣友が、仲間内でその事を話し、防波堤の小物釣りで、魚を見て釣る釣法を「奈っちゃん釣り」と称して、一時期大流行となった。
6歳にして流行の先端を行く娘となったのである(笑)

 女優としても大役を果たした奈っちゃん。クリスマス会でのマリア様の役は、アカデミー賞ものだった。
台詞の一言一言が、将来の芸能界へのデビューを期待させた。
歌のシーンになって、その期待が脆くも崩れ去る。声を張り上げて賛美歌を歌う娘を見ながら、ちょっとした不安が過ぎる。

「もしかして・・・奈っちゃんは音痴!?」

まあ、それでも良いか・・・少なくとも女流釣り師にはなれるのだから・・・

(保育園保護者文集「あゆみ」より )

奈っちゃん釣り
 



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